家庭でできる消毒
消毒剤のいろいろ
微生物の種類により、効く消毒剤は違います。消毒剤を選ぶ時には当然、その微生物に効くものを選ぶことになります。 薬局で購入できる主な消毒剤を効力の強さの順に並べると、次のようになります。
薬品の強さは 次亜塩素酸Na>ヨードホルム>消毒用エタノール>イソプロパノール>塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン
次亜塩素酸Na(ミルトン、ハイターなど)
哺乳瓶、食器、非金属器具やガーゼ・包帯等の衛生用品の殺菌消毒用に用いられています。また、プール水の消毒にも広く用いられています。
金属を腐食させる作用があります。また、酸性の製剤と混ぜると塩素ガスを発生しますので、取り扱いには注意が必要です。
市販の家庭用塩素系漂白剤も希釈して消毒に使用できます。また、感染患者の使用した寝間着などは、漂白剤に浸してから洗濯します。
ヨードホルム(イソジンなど)
手指、手術部位、粘膜などの殺菌消毒に用いられています。特にうがい薬として多く使用され、のどへ直接噴霧するものも市販されています。 指示通りの濃度で使用してください。ヨードアレルギーの人には使用できません。また、着色しますので、衣服には付けないようにしてください。
消毒用エタノール
手指、皮膚の殺菌消毒及び冷蔵庫やまな板などの台所用品の清拭にも用いられています。お酒の主成分と同じものなので、口に入っても安全です。食品の日持ちの向上や防カビの効果もあります。スプレータイプや不織布・清浄綿にしみ込ませたものも市販されています。消毒、殺菌に一番適している濃度は80%です。単にエタノールと書かれたものでなく、「消毒用エタノール」と明記されたものを購入してください。また、プラスチック、ゴムなどを劣化させる作用があるので、これらの使用は避けてください。
イソプロパノール
手指、皮膚の殺菌消毒に用いられています。スプレータイプや不織布・清浄綿にしみ込ませたものも市販されています。
塩化ベンザルコニウム(オスバンなど)
通常の石鹸とは反対の電荷を持つので、逆性石けんと言われています。洗浄力もあり、手指、皮膚の殺菌消毒にもちいられています。石けんと混ぜると効力を失います。
グルコン酸クロルヘキシジン(ヒビテンなど)
病院などでは手指、皮膚などの殺菌消毒に広く用いられています。一般には本剤含有の軟膏、液剤、綿などが市販されています。