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妊娠検査薬による自己検査

Q1. 妊娠検査薬とは?

妊娠の初期に受精卵から尿中に分泌されるホルモン(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン、hCGといいます。)があります。hCGは妊娠を維持しようとするホルモンで、赤ちゃんが着床すると尿中に出てきます。このhCGを鋭敏に捉え短時間で妊娠しているかどうかを検査する薬を妊娠検査薬といいます。

妊娠検査薬の感度: hCG 50IU/L 尿1L中にhCGが50IU(国際単位)あれば判定窓(枠)に赤紫などのラインが出て、検査結果は陽性(妊娠の可能性あり)となります。

妊娠検査薬による自己検査(1)

Q2. 妊娠何週目から妊娠しているかどうかの検査が出来ますか?

hCGは受精卵が着床して間もないころから増え始め、1週間ほどすればかなり増えます。妊娠検査薬は、このホルモンをキャッチして反応します。妊娠検査薬は予定生理日(生理周期が順調な場合は妊娠4週目、生理周期が不規則な場合は前回の周期を基準にして予定日を求める)頃には陽性となるように作られていますが、説明書には安全をみて、「生理予定日のおよそ1週間後から検査ができる」と、書かれています。しかし、妊娠してもhCGの出方が少ない場合もあり、陽性にならない場合もあります。このような場合は1週間後に再検査をするか、又は医師にご相談ください。

Q3. 妊娠4週とは?

生理が規則正しい場合)最終生理日を妊娠ゼロ日、排卵日は妊娠2週目、最終生理日のあった次の生理予定日は妊娠4週となります。

Q4.低体温相、高温相、排卵の時期とは?

低温相
生理初日から排卵の前、体温が上がり始まる前までの基礎体温が低い時期をいう。個人差がある。
高温相
排卵後、黄体ホルモンにより黄体が形成がされる時期。このホルモンのせいで基礎体温が上昇する。黄体の寿命は個人差なし(約2週間。一定である。)
排卵の時期
低温相終了して、1~2日後。 生理周期(生理初日から次回生理開始日前日までの期間)は排卵までの期間、 すなはち低温相の期間(個人差の期間)が決定すれば決まる。

生理周期(生理初日から次回生理開始日前日までの期間)は排卵までの期間、 すなはち低温相の期間(個人差の期間)が決定すれば決まる。

妊娠検査薬による自己検査(2)

Q5. 1) 妊娠の可能性があるのに陽性と出ません。なぜでしょうか。

1)妊娠の可能性があるのに陽性と出ない場合
[1] 妊娠の極めて初期では、検査でチェックできるだけのhCGが出ていないことがあります。
[2] 水分を多量に飲んだため尿中のhCGが薄くなってしまうことがあります。

Q5. 2) 妊娠の可能性がないのに陽性と出る場合

2)妊娠の可能性がないのに陽性と出る場合
[1]  hCG製剤の投与を受けている場合(不妊症治療や黄体機能不全の治療)
[2] 閉経後女性(妊娠と無関係なhCGが微量に出ているため)
[3]  hCGを出す腫瘍、卵巣や精巣の絨毛癌など。
[4] 流産後、人工妊娠中絶後

Q5. 3) 判定が陰性であっても生理が始まらない場合

3)判定が陰性であっても生理が始まらない場合
[1]  生理の周期が不規則な場合
[2] 使用者の思い違いにより日数計算を間違えた場合
[3]  妊娠初期の場合
[4] 異常妊娠の場合(子宮外妊娠の場合)
[5] 胎児異常の場合(胎内死亡、けい留流産など)
[6] 胞状奇胎などにより大量のhCG が分泌された場合など

再検査をする。

注意
1)で無月経が続く場合、2)、3)の場合、いずれの場合も早めに産婦人科を受診し、きちんとした診断が必要です。

Q6. 妊娠検査薬にはどのような商品があるの?

薬局で購入出来る妊娠検査薬には次のような製品(例)があります。

製品名 販売会社 測定時間 スティックの陽性判定 包装
P-チェック・S 青色のライン 1回用・2回用
ブルーサイン・S
クリアブルー オムロン 1分 青のライン 1回用・2回用
チェックワン アラクス 3分 赤紫色のライン 1回用・2回用
ドゥーテスト・hCGプラス ロート製薬 3~5分 赤紫色のライン 1回用・2回用