妊婦と薬
人は誰でも、「薬を飲まなくてもよい健康な身体を作る」ことが大事だということは知っています。とくに、妊婦となれば、普段より、気をつけなければならないことが、たくさんあります。 そこで、妊娠の可能性がある年齢の女性が、体の不調を感じたら、まず婦人科の受診をおすすめします。妊娠だけではなく、内科でみつかりにくい婦人科の病気がみつかることもあるし、不用意にレントゲンを受けてしまうことも避けられるからです。また、妊娠に気づかずに、薬をのんであわてるようなことも防ぐことができます。
- 慢性的な病気(てんかん、心疾患、膠原病、糖尿病など)がある場合
- →必ず、医師に相談すること。薬を変えたり、症状により、休薬したり、病気をうまくコントロールして妊娠を継続できることが多い。
- 予防接種(はしか、風疹、おたふくかぜ、天然痘など)
- →受けられません。妊娠前に受けること。妊娠したら、かからないように気をつけて!
海外渡航の時は、医師に相談しましょう。 - 酒・タバコ
- →ダメ!胎児の発育不全、流早産、低体重児などのおそれがあります。
- 薬
- →自分の判断でのまない・・・「いつもの」胃腸薬、頭痛薬、咳止め、ビタミン剤、漢方薬も飲まないほうがいいでしょう。
→飲んでしまったら・・・産婦人科で相談すること
→妊娠を告げて、処方してもらうと安心です。妊娠中でも安全な薬を処方してもらえます。
※必ず、処方どおり服用しましょう。自己判断で、量を減らしてのんだり、中断しないようにしましょう。治療効果がなくなったり、治りが遅くなって、妊娠継続に支障がでることにもなりかねません。
→同じ症状でも、他人からもらった薬や、残薬をのまないこと。
服用時期や、妊娠中の状態によって、違ってくるからです。 ※サプリメントもやたらに飲まないように。
妊娠中は、気分が優れない(マタニティーブルー)ことや、体調がすぐれないことなど、普段と違うことがたくさんでてくると思います。でも、薬にたよらず、ゆったりした気持ちですごすようにこころがけましょう。ただし、妊娠=病気ではないからと、無理をすることは、よくありません。かかりつけの産婦人科の先生をみつけて、いろいろ相談にのってもらいましょう。